こんにちは!ピー山です。
この記事では、実際にSIerで5年以上働いた僕がSIerの仕事がつまらないと思った点について解説します。

この記事は以下のような人におすすめ!
・SIerで働いているけど、やりがいを感じにくいと思っている方
・IT業界の他の業種への転職を検討している方
SIerで働くのはつまらない理由『5選』
システム開発・プログラミングをする機会が少ない

SIerに入社した人が、入社前のイメージとのギャップで「SIerがつまらない」と思う一番代表的な理由です。なぜこのようなギャップが生まれるかというと、SIerへの入社を希望する人は「システム開発」や「プログラミング」に興味があり入社するケースが多いからです。
SIerであっても、1〜2年目は勉強のために「システム開発・プログラミング」を担当することがありますが、ある程度慣れてきたら管理業務に移されることがほとんどです。基本的に入社してすぐの数年を除いて「システム開発・プログラミング」を継続して担当することはありません。特に大手SIerのような1次受けの企業の場合は特にこの傾向が強いです。
その理由としては、 「システム開発・プログラミング」 は外部企業へ業務委託した方が費用を抑えることができるためです。そのため、SIerの社員は 「システム開発・プログラミング」 を行わず、外部委託した先の企業の作業進捗の管理を含んだプロジェクト全体の管理を行うことがメインの業務となります。

SIerの自社の社員よりも「より単価の安い企業」へ発注することで人件費を抑えているということなんですね。
エクセル・パワーポイントでの資料作成が多い

プロジェクト管理が主な業務となるため、エクセルやパワーポイントでの資料作成を行う機会が非常に多いです。具体的には下記のような資料を作成します。
- 顧客向けのシステム提案資料
- 顧客向けのシステム機能説明資料
- 顧客向けの案件進捗管理資料
- 社内上席向けの定期進捗報告資料
- システム仕様書
- 障害報告書
- プロジェクト内部の課題管理表
例えば定期進捗資料にしても、社内向けと顧客向けでどの程度詳細に書くかは相手によって変える必要があるので2パターン作る必要があります。SIerのシステムエンジニアは非常に多くのエクセル・パワーポイントの資料を作る必要があります。

システム開発やプログラミングができると思ったら、実態はほとんどの業務時間が資料作成で「思っていたのと違う!」となるケースが多いです。
革新的なシステムよりも、前例のあるシステムが好まれる

会社の規模にもよりますが一般的にSIerと呼ばれる企業の場合、取り扱うシステム規模としては数千万円~数十億円以上とかなり大規模なシステムになります。具体的には金融・官公庁・医療等のシステムが多く、ミッションクリティカルなシステムの場合が多いです。
そのため、実績・前例のあるシステムしか採用されず、よっぽどの理由がない限りは革新的な技術が採用されることはありません。基本的には過去の焼き回しが多く、同じようなことを何度も繰り返すキャリアパスになってしまうことも多いです。
テレビドラマでよく見るような「IT業界」のイメージからはSIerはかなり離れています。「何か革新的な技術を使ってITで世の中を便利にしたい」という意欲を持ったエンジニアにはSIerは向きません。
顧客都合が最優先!SIerのエンジニアにプライベートなし

SIerの場合は、あくまで顧客向けのシステムを開発することになるため、案件の途中での顧客都合により要件変更が発生する場合があります。具体的には当初は無かった機能の追加要望であったり、システムの仕様変更です。
要件変更が発生すると、単純に開発範囲が広くなるだけではなく、すでに開発が完了していた機能の検証のやり直し等が発生し、全体スケジュールに大きく影響を及ぼします。
「スケジュールをその分後ろ倒しにすればいいのでは」とお思いになるかもしれませんが、顧客とSIerでは顧客の方が立場が強く、泣き寝入りするしかない状況になるケースもあります。
こういった理由で、外部要因で仕事量が突然増えることがあるので、ハンドリングが難しく、結果的に残業が過多になってしまうケースが多いです。自社向けのシステムであればある程度スケジュールに柔軟性を持って対応できますが、顧客向けのシステム開発の場合は、前もって約束していた期日までにシステム開発をなんとしてでも終えなければならないため、休日に仕事をしなければならないほど追い詰められてしまうこともしばしばあります。
システムを作って終わりになってしまうケースが多い

システム開発をしたはいいものの、顧客に納品するまでで仕事としては終わりになるケースがあります。その場合、そのシステムがどのように使われていて、ユーザーがシステムに対してどのように感じているのかを知ることができないまま案件が終了してしまい、仕事としての関わりが無くなってしまいます。
実際にシステムが稼働し始めて、初めて見えた課題を一つ一つ改善していき、よりよいシステムを目指すという形でのシステムとの関わり方をすることができず、中長期的に特定のシステムに携わっていくという働き方が難しい点もSIerがつまらないと感じる点だと思います。
実際に働いてみて思ったこと

僕はSIerで働いてみて、 「ITで世の中を便利にしたい、そしてそれを実感したい」 と強く感じました。そのため、顧客向けのシステムではなく自社向けのシステムの開発に携われる社内SEに転職をしました。
実際に転職をしてみて、顧客都合での無理な要件変更も発生しませんし、柔軟にスケジュール調整できるため残業は無くなりました。企画段階から参画でき、ユーザーに近い立場で長期的に保守運用まで携われる、という点で「ITで世の中を便利にしたい、そしてそれを実感したい」という人は社内SEをお勧めします。

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